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「Harmony Bell」のゆうきゆうき様からいただきました

成和フレンズでいつもお世話になっている「Harmony Bell」のゆうきゆうき様から誕生日のプレゼントにと、なんと、なんと成和SSいただきました。
それも3月24日に日付が変わってすぐに!!うれしくて速攻読みました。
ゆうきさんちの成瀬さんはとっても紳士でかっこよくて、和希は本当に可愛いいんです。
二人はとっても甘くて甘くそのラブラブぶりにいつも癒されています。

今回のお話は仕事で疲れて帰ってきた和希。愛しい恋人の成瀬はアメリカでツアーの真っ最中でしばらくは逢えない。わかっていたけれど寂しさがこみあげてくる。そんな時、元気が出るような事が!!そして啓太もでてきてガールズトークならぬボーイズトークでお話を盛り上げてくれました。
優しくて心があったかくなるお話でした。
ゆうきさんこんな素敵なお話書いてくれてありがとうございました。

ゆうきさんに出会わなかったらこんなに成和にハマる事なかったです。飽き症の私が、ゆうきさんの書く成和に魅せられて成和フレンズの輪が広がってこのうえなく幸せです。
本当にありがとうですそしてこれからもよろしくおねがいします。
俺だけの特効薬

 一日の仕事を終え、俺を自宅マンションまで送り届けてくれた第一秘書が玄関先で労いの言葉を口にする。
「和希様。本日もお疲れ様でした」
 現在、年度末業務の真っ最中なので、石塚のその言葉には非常に実感がこもっていた。
「ああ。石塚もお疲れ様。明日も迎えは八時かい?」
 石塚の労いに応えながら、ついでに明日の予定も確認する。
「はい。明朝も八時にお迎えに参ります」
「わかった。では、石塚。また明日」
「はい。失礼いたします」
 完璧な角度で頭を下げた石塚を見送って、俺は玄関のドアにロックをかける。
 シーンと静まり返った室内を横切り、広いリビングのソファに石塚から受け取った鞄を放り投げた。
「疲れた……」
 俺の呟きに応える相手は誰もいない。マンション最上階のワンフロアを丸ごと使った広すぎる部屋には、今は俺以外誰もいないからだ。
 学園では、先日第二十一期生の卒業式が執り行われ、俺と一緒に三年間を過ごした生徒達は皆、明るい希望を抱いて旅立っていった。
 啓太も無事に志望大学に合格し、教員を目指すのだと言って、輝く笑顔で俺の学園から巣立っていった。
 俺はと言えば、相変わらず忙しい年度末業務ではあるけれど、学生生活を終えたことでスケジュールに少し余裕が出来たため、去年までのように連日サーバー棟に泊まり込んで仕事を行う必要はなくなった。
 一番の懸案事項だった学園の予算案と研究所の事業計画もようやく承認されたから、年度末の忙しさもあと一息だ。
 仕事が順調に進んだことで時間に余裕が生まれ、三月なのに九時過ぎという常識的な時間に帰宅することができた俺は、突然静寂の中に放り出されて戸惑っているという訳だった。
「一人ってこんなに寂しかったかな」
 ポツリと呟いた声は、誰の耳にも届くことなくそのままフローリングに吸い込まれてしまい、余計に寂しさが増すばかりだ。
 個室と言っても一歩部屋を出れば他の学生と触れ合うことができた学生寮と違って、高級な作りのマンションは階下の生活音すら伝えてこない。
 まだ卒業から二週間しか経っていないというのに、俺は人恋しくてたまらなくなっていた。
「だからと言って、石塚に泊まってもらう訳にもいかないしな」
 静まり返った部屋にいるのが嫌で、俺は独り言をこぼしながら歩く。
 いつも俺につきあって忙しい思いをしている部下だからこそ、プライベートの時間は大切にしてもらわなければならない。
 それに一人が寂しいからなんて理由で石塚を自宅に泊めたりしたら、さすがに成瀬さんが黙っていないよな。
「成瀬さん……」
 成瀬さんのことを思い浮かべた途端、寂しさの色が急激に変わる。
 さっきまではただ人恋しくて、誰かに側にいて欲しいと思っていたのだけれど、結局、誰でも良い訳じゃない。
 俺が感じている寂しさは成瀬さんにしか癒せないものなんだ。
「成瀬さん……」
 遠く離れたアメリカの地にいる成瀬さんの名前を呼んで、俺は痛む胸をそっと押さえる。
 ツアーが始まれば成瀬さんになかなか逢えないのは当たり前だとわかっている。
 だけど、先月、成瀬さんは試合で痛めた肩を治すために休養をとっていて、その間、ずっと日本にいてくれた。
 俺の仕事もまだそれほど忙しくなかったから、二月中は何度も逢うことができたので、その反動で余計に寂しく感じているんだと思う。
「逢いたいよ……成瀬さん」
 俺の声は広すぎるこの部屋に、ただ空しく響いた。


 部屋着に着替えるのも億劫で、俺は上着を脱いでネクタイを緩めただけの姿で、風呂の自動給湯のボタンを押した。
 夕食は仕事の合間に石塚と食べてきたから、後は風呂に入って寝るだけだ。こういう時はグダグダいつまでも考えていないで、さっさと寝てしまった方が良い。
 風呂の準備が出来るまでの時間潰しに、リビングのテレビをつけて、なんとなく画面を眺める。
 折角時間があるのに、大好きな編み物をする気さえ起こらなくて、俺はニュースキャスターが告げる株価の動きをぼんやりと追いながら、座り心地の良いソファーに深く身を沈めて、溜息をついた。
 ニュースの内容はスポーツコーナーへと移った。
 残念ながらテニスは日本ではそれほどメジャーなスポーツではないから、よっぽどの活躍をしない限りニュースにはならない。
 野球やサッカー中心のニュースをぼんやりと眺めていた俺は、画面がCMに切り替わった瞬間、息を飲むことになった。
「あ……」
 テレビの大画面の中で、成瀬さんが心配そうな顔をしてこっちを見ている。
『ねえ、大丈夫? 疲れた顔してるよ』
 その言葉はまるで今の俺に直接向けられたもののようだった。
『頑張る君は好きだけど、無理しすぎないでね』
「成瀬さん……」
 そう言えば、休養期間中に一本CMを撮影したって言ってたよな。
 当初の計画ではテニスシーンをふんだんに使ったパワフルな映像になる予定だったのだが、成瀬さんが怪我をしたので路線をガラリと変えたのだと、本人から聞いた覚えがある。それがこのCMなんだろう。
『いつでも一生懸命過ぎる君だから、僕は心配だよ。これでも飲んで一息ついて!』
 そう言って、テレビの中の成瀬さんがこちらに差し出しているのはベル製薬が新しく発売したドリンク剤だった。
 うちの研究所も開発に関わっているそれは、若い女性をメインターゲットにしたお洒落なボトルデザインとフルーティな味わい、それに研究所開発の特許成分が自慢の新商品だ。
「参ったな……」
 まさか自分が開発に関わった自社製品のCMにこんなに癒されるなんて思わなかった。成瀬さんの表情と声にすっかり引き込まれていた自分に気付いて、俺は苦笑を漏らす。
 CMに成瀬さんの起用を決めた広報部に素直に称賛を送りたい。成瀬さんの甘いマスクと真剣な表情、そして癒しの優しい声はこの商品のメインターゲットである若い女性に存分にアピールすることだろう。
 この分だと、策定したばかりの研究所の来年度事業計画を早々に上方修正する必要があるかもしれないなんて考えて、思わず口許が綻ぶ。
「あ。メールだ」
 プライベート用の携帯にメールが届いたことに気付いて、画面を開く。

From:啓太
To:和希
Subject:CM見た?
和希、元気?
年度末だし、相変わらず仕事忙しいのか?
ところでさ。和希は成瀬さんが出てるCMってもう見た?
成瀬さん、すごくカッコいいよな。
セリフもなんだかすごく成瀬さんっぽくて、成瀬さんの目の前に和希がいるみたいだなって思っちゃった。
成瀬さんのセリフじゃないけど、無理しすぎるなよ。
じゃあ、また!
啓太


「啓太……」
 学園を卒業しても、今までと何ら変わらない啓太からのメールに自然に笑みが零れた。
 啓太と育んだ友情は学園の中だけに限定するものじゃないのだと、啓太のメールが教えてくれる。
「啓太に……電話してみようかな」
 成瀬さんのCMと啓太からのメールで気分は少し向上してきたけれど、それだけではまだ足りない。啓太にはメールを返すんじゃなくて、電話をして、声を聞きたい。
 アドレス帳から啓太の名前を選んで発信ボタンを押すと、すぐに啓太の声がした。
「もしもし、和希?」
「うん、俺。メールありがとう。啓太の声を聞きたくて電話しちゃったけど、今、大丈夫か?」
「大丈夫だよ。和希は今日はもう仕事終わったのか?」
 啓太の声はまるで俺の栄養剤だ。声を聞いているだけで、どんどん元気がわいてくる。
「ああ。学園を卒業したから時間に少し余裕が出てきたんだ。だから、今はもう家だよ」
「そっか。でさ、CM見た?」
「うん。ついさっきね」
 話を聞けば、啓太も俺と同じニュースを見ていて、同じ時間帯のCMを見てメールをくれたらしい。
「テレビ見てたら、いきなり成瀬さんのアップだったからびっくりしたよ」
「そうだな。CM撮ったって話は聞いてたけど、いきなりだったから俺も驚いた」
 成瀬さんの姿をテレビで見たのは初めてじゃないけど、あんな風に突然アップで登場されるとさすがにびっくりするよな。
「なんかさ、いつも和希を心配してた成瀬さんそのまんまだったから、俺、笑っちゃったよ」
「確かにな。でも、俺、ホントに疲れてたから、成瀬さんの顔を見て元気が出たんだ」
 石塚には吐けない弱音も啓太にだったらさらけ出すことができる。三年間の学園生活で俺が得たものは本当に大切なものだったんだと気が付いた。
「そっか。良かったな、和希」
「うん」
 啓太との語らいは、成瀬さんがいない寂しさを全て埋めてくれる訳じゃないけれど、仕事で疲れた俺の心を癒してくれる効果は充分にある。
「和希。成瀬さんにもCMの感想言ってあげなよ。きっと喜ぶと思うぞ」
「そうだな。それに俺、テレビ経由じゃなくて、ちゃんと成瀬さんの声を聞きたい」
 啓太相手だからこそ、素直な本音が溢れ出す。以前の俺だったら、そんな我が儘を言うものじゃないと自ら封印するような本音だった。
「だったら、俺と話してる場合じゃないだろ。和希、今日は折角時間があるんだから、さっさと成瀬さんに電話しちゃいなよ。成瀬さん、今どこにいるんだっけ? 時差はどう?」
 学園で過ごした三年間ですっかり頼もしくなった啓太は、今俺がするべきことを教えてくれる。
「アメリカだよ。時差は……そうだな、今電話したら向こうは朝だ」
「じゃあ、ちょうど良いじゃないか。電話してCMの感想言って、ついでに寂しいって甘えちゃえよ」
 俺が成瀬さん恋しさに寂しくなっていることは、親友の啓太にはお見通しだったらしい。
「け、啓太」
「和希、こういう時には素直にならなきゃ損するぞ。俺、もう切るから、ちゃんと成瀬さんに電話するんだぞ」
「うん。ありがとう、啓太。じゃあ、またな」
 親友に後押しされて、俺はアドレス帳から成瀬さんの番号を選択した。国際ローミングサービスの恩恵を受けて、電話はアメリカにいる成瀬さんにすんなりと繋がる。
「もしもし、ハニー?」
「はい。成瀬さん」
 CMで聞いたものよりもずっとずっと甘い声が遠い距離を越えて俺の耳に響く。
「どうしたの? ハニーから電話なんて珍しいよね」
「今、話をしても時間は大丈夫ですか?」
「もちろん!」
 電話越しの快諾にホッとする。
 さて、何から話そうか。
「さっき、ベル製薬のCMを見ました」
「ああ、あれね。そう言えばオンエア開始は今頃だったっけ」
「格好良かったですよ。すごく成瀬さんらしいCMでした」
 素直な感想を告げると、啓太が言った通り、成瀬さんはとても嬉しそうに答えてくれた。
「ありがとう。君にそう言ってもらえると、すごく嬉しいよ」
「それに、ちょうど疲れていたので、元気が出ました」
「そっか。年度末だから忙しいよね。ハニー、大丈夫? 無理してない?」
 成瀬さんの優しい声が俺の耳に響く。不特定多数に向けられたCMのセリフじゃなくて、俺だけのために紡がれる成瀬さんの言葉で、もっと俺を元気にして欲しい。
「はい。学園を卒業したので、仕事には少し余裕が出てきたんです」
 俺に我が儘を言っても良いんだと教えてくれたのは成瀬さんだから、この胸の想いは隠さずにあなたに伝えたい。
「でも……寂しいです。あなたに逢いたい……」
 俺は素直な気持ちを言葉にして、成瀬さんの返事を待った。
「僕も君に逢いたいよ。抱き締めて、キスをして、君を全身で感じたい」
 我が儘な俺の言葉に、成瀬さんは俺が欲しい言葉を届けてくれる。
「成瀬さん。あなたが好きです。あなたが恋しくて、たまらない」
「うん。僕だって同じだよ。君が恋しい。愛してるよ、和希」
 蜂蜜みたいに甘い声で成瀬さんが俺だけにくれる言葉が、俺の寂しさを少しだけ癒してくれるんだ。
 でも、足りない。声を聞いたことで逢いたいと言う気持ちが俺の中で膨れ上がり、更なる寂しさを呼び起こしてしまう。
「ねえ、ハニー。今の大会が終わったら、次の大会までに少し時間が空くんだ」
 そんな俺の気持ちを察したように、成瀬さんが話を続ける。
「お土産をいっぱい持って、君が待っている僕達の家に帰るから、それまで待っていて」
 それは魔法の言葉だった。
 今すぐ逢えなくても、もうすぐ成瀬さんがこの家に帰ってくるんだと思っただけで、寂しさが甘い期待へと変わる。
 成瀬さんの休養期間中に無理矢理引っ越しを決行したから、次に成瀬さんが帰ってくるのは、俺と一緒に暮らすこの家なんだ。新しい生活への期待が俺の心を弾ませる。
「成瀬さん。あなたが帰るのを楽しみに待っています。気を付けて帰ってきてくださいね」
 成瀬さんとの約束は、研究所が開発した特許成分など比べ物にならないとびきりの効用を俺にもたらしてくれる。
 それは、この俺、鈴菱和希限定の特別な特効薬なのだった。
fin
2012.3.24 for ゆりさん’s Birthday!


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プロフィール

ゆり

Author:ゆり
アニメ、漫画、声優好きの主婦が、乙女ゲーム「BL]にハマり主腐
に変身!
只今「学園ヘヴン」の和希受けにはまり成和に夢中
食べる事お菓子作りが大好きです。

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